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ファントム上・下

「ファントム上」 (著)スーザン・ケイ

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19世紀、フランス。夫を亡くしたマドレーヌが失意の中で産んだ長男エリックは、
この世のものとは思えない恐ろしい容貌をしていた。
以来マドレーヌは我が子をどうしても愛することができず、仮面をかぶせて屋根裏に閉じ込める。
やがてエリックのずば抜けた頭脳は顕著になり、幼くして建築学を極めるとともに音楽の方面でも
類いまれな才能を発揮。
だが八歳になったとき、自分がいると母にも危険がつきまとうと知ったエリックは、
自ら家を飛び出した…。あまりにも有名な〈怪人〉の生涯を、生い立ちから書き起こす感動作。
(アマゾン引用)



「ファントム下」 (著)スーザン・ケイ

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世界的な手品師として暮らした後、三十代半ばになったエリックは憧れのパリに乗り込み、
オペラ座の新築工事を任されることになった。
工事は十数年に及んだが、地上の生活に疲れた彼はオペラ座の地下深くに秘密のすみかを作り上げ、
ようやく安住の地を得る。五十歳を前に体力も衰えると、
オペラ座の怪人〉になることを思いつき、科学知識を駆使したトリックで人々を震え上がらせた。
が、そんなエリックを、新人歌手クリスティーヌとの運命の出会いが待ち受けていた。
オペラの歌詞に託して壮大なスケールで語る愛の物語。(アマゾン引用)



(感想)

ネタバレあり。


夜更かしして一気に読んでしまった。
買って本当に良かった。

原作者ガストン・ルルーの「オペラ座の怪人」は読んだ事は無く、
映画→ファントム上・下→ミュージカル(劇団四季)の順番で
オペラ座の怪人と触れ合った。

私にとって本書が一番思い入れの深い作品となった。
勿論「オペラ座の怪人」の音楽どれをとっても、とても好きだから、
映画やミュージカルもいいけれど、それは、エリック(ファントム)の
生涯のほんの一部分であるからかもしれない。

本書はエリックが生れ落ちてから死ぬまでの生涯を描いた本で、
映画では分からなかった部分が違和感無く書かれていて、
ミュージカルが苦手で「オペラ座の怪人」から遠ざかっている人でも
1つの物語として読めると思う。

ストーリーは、いうまでもなく、本当に心揺さぶられた。
涙なくしては読めない本だった。
お涙頂戴の本や映画は、好きでは無いけれど
本書はそんな事言ってられない位の物だった。

母親の愛を貰えない子供。子供を愛せない母親。
両方の立場から考えてしまった。
今までキスをしてもらった事の無いエリックはプレゼントに
母親に2つのキスをお願いする。
1つは今で、もう一つは後でとっておく。
後でとっておくって・・・もう次は無いと思ったんだろね(悲)
親子のキスって本当に自然な愛情表現でそれをお互い出来ないなんてとても悲しい。
でもその願いは届く事は無く、そこがこの物語のすべてといってもいい程
重要な所だったと思う。
それでも母親の事を思い家を出て行った時は
涙が止まらなかった。

色々な才能に恵まれながらも、顔が醜い為、外に出る事も無く、
色々な人達に出会ってその人たちに愛をもらえそうになると
歯車が狂ったように上手くいかない。

どうして、オペラ座の怪人になり、殺人を犯すようになっていって
最後クリスティーヌのキスで大好きなクリスティーヌをラウルに手渡したか
納得いきながら読み進める事が出来た。

ラストはミュージカルの終わり方も好きだけど、
最後位、エリックに幸せになって欲しかったから、
確認したいという気持ちもあり
本書の方が私にとって、好きな終わり方だった。